「終活」をしっかり勉強したいと思ったのですが「既製」ではない、セミオーダーのような発想の本を求めて出会った一冊。
この本は「こうしなければいけない」シキタリうんちくではない。
読めば「もっと自由」にしてくれる「参考書」でした。私のバイブルになりそう!
ひと言でどんな本?
こんな方に向いています。
・「身の回りを片づけたい」と思っている、そう思っている人が近くにいる。
・「何となく買い物」をしてきて、気付いたらモノが溢れていると感じている。
・「断捨離」をするほどでもないけど、整理しておきたいと思っている。

今日をスタートにしない?
誰が書いた?

マルガレータ・マグヌセンさん
北欧スウェーデン・ヨーテボリにて大晦日に誕生。画家として活躍し、現在はストックホルムに「住まいを小さく」しながら、とても豊かに暮らしています。
この本は朝日新聞でも連載され、全米でベストセラーになりました。
日本との違い
大きな違いは無いと感じます。国は遠い北欧ですが、考え方はとても近いかもしれない。古いものへ敬意を払い「抱きしめるように」生きるのが、最も美しいとされている国です。自分が生きてきた経験よりも「先人の創り上げてきた」歴史を重んじるんですね。
マルガレータさんの歴史
著者のマルガレータさんはご高齢であり、すでにたくさんの故人を見送ってきました。私はまだその領域にありませんが、送る側、いつかくる「送られる側」の気持ちが、この本を読む事で手に取るように想像できます。見送ってきた歴史があるから「痛み」に共感できるのですね。
デス・クリーニング

デス・クリーニング。終活と同じくらい、重い響きですね。でも、クリーニングです。本来は爽快なイメージですから「自分を大切にする」目的で行う「片付けの方法」と解釈されます。たくさんの高価なものに囲まれて生きるより、必要な「たからもの」だけを身の回りにおいて、毎日眺めるように生活すること。「必要のない」ものが目に入らない環境は、まさにストレスフル。
まず身の回り
まずは、身の回りのごちゃごちゃを徹底的に見つめていきます。これは、人生の終わりに近づいている人だけではない。今を生きる人すべての人がこれを意識していく事が大切だと語っています。30代でも40代でもそれは同じ。
例えば
引き出しがパンパンになっていないか。衣替えのタイミングならば、今年こそやってしまいましょう。
いま動こう 今日から動こう
「死ぬ」なんて「縁起でもない」まだまだ先、私もそう思います。でも、いつ何時どんなことがあるかわからない。だから今なんです。
まず自分のまわりを眺めて、動く。そのあと、自分以外の「大切な人」や「親や身近な友達」の片づけを応援しましょう。「損」のない「欠点」のない行動、これがデス・クリーニングです。

最初の一歩!
「いつかやろう」は心の重し
後回しがどれくらい自分をダメにしてきたか。夏休みの宿題を例にとっても、ダメダメな思考の塊ですね。後回しにしない、これも全ての考えに繋がる。
いつかやらなきゃいけないをそのままにせず、まずは「手始め」に目の前にある「いつかやろう」に手を伸ばしたら、意外とスムーズにどんどん進んでいけるはずです。

いけるよ!
古いものに手を伸ばす
これが本当に「必要なもの」か見つめてみます。2年くらい使っていないなら捨てる。自分でルールを決めて動く。考えて、想像して、動いてみる。この繰り返しなんですよね。
この「動いてみる」が出来ていなかった・・・と反省します。
つまり
「どうしても捨てられないもの」は残された人にとって「さらに、捨てられないもの」になります。
「もう街に繰り出して、新しいものを買いあさる事はしない」とマルガレータさんは、すでに数年前に仰っていました。それは、買い物をするときの覚悟を決めている証なのだと感じました。
モノが溢れている時代にストッパーがかかった2020年の出来事を、予想していたの?と思わされた一冊でした。
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